過敏性腸症候群の治療
過敏性腸症候群を疑ったら、
血液検査や大腸内視鏡などで
腸にほかの病気がないか
を確認するのが一般的です。
ただ、
- 年齢が若い場合
- 緊張(ストレス)と症状との関連性が明らかな場合
は、大がかりな検査である内視鏡をせず、
まず食事療法や投薬で改善を図ることも。
本来は、腸に炎症や憩室、ポリープ、
がんなどの疾患がないかを
内視鏡で調べるのがスタンダートですが、
そうではなく、まずは生活を改善したり、
薬でおさまるかどうか試してみる
ということです。
1.生活習慣の改善
過敏性腸症候群は、
- 食生活の乱れ
- 睡眠不足
- ストレス
などに症状が左右されやすい病気です。
治療では、これらの生活習慣を正すよう指導されます。
また、食事内容を見直すことで、
過敏性腸症候群の症状が軽減することもあるため、
生活習慣の改善に加えて、食事指導が行われます。
2.薬による治療
過敏性腸症候群のつらい症状を改善するために
薬による治療が行われます。
下痢型・便秘型・ガス型・混合型など、
それぞれの症状にあった薬が処方されます。
また、精神的・心理的な側面からのアプローチとして
抗不安薬などが処方されることもあります。
3.心理療法
カウンセリングや認知行動療法で、
過敏性腸症候群を改善する方法です。
薬による治療で効果が上がらない場合、
心理療法が選択肢として挙げられます。
ただ、過敏性腸症候群を治療している医療機関で
心理療法を扱っているところは少ないのが現状。
その場合は、
などがおすすめです。
最後に
日本消化器病学会のガイドラインでは、
この1~3の治療法を段階的に選択することを
すすめています。
また、最近では、乳酸菌などのプロバイオティクスを
治療にとりいれる試みも進んでいます。